So-net無料ブログ作成
検索選択

鶴亀園      [鶴亀園]

珍しいオリーブが欲しい・・・大きな果実が生るオリーブが欲しい・・・
複数のオリーブを育てている人ならば、この赤茶色のプラスチック鉢は馴染み深いでしょう。
その生産者である「鶴亀園」へお邪魔してきました。
20110601 005-1.jpg

まず出迎えてくれたのは、出荷を待つオリーブ達。 様々な品種がところ狭しと置かれています。
20110512 014-1.jpg

畑から鉢上げして約2週間、ハウスの中で養生したのちに送り出されます。
20110512 016-1.jpg

この方が、代表の岡田将司さんです。
一見厳しそうにお見受けしますが、とても物腰の柔らかい紳士的な御仁です。
お会いするのは2度目なのですが、今回も快く応対して頂きました。
奥様もご一緒にお仕事されています。
20110512 013-1.jpg

作業場には見覚えのあるラベルがズラリと並んでいます。
現在の取り扱い品種は約60種ほどあるそうです。
イタリアなど海外へ自ら出向いて、市場などで苗木を仕入れて輸入しておられます。
プロの取引ですから一品種での調達単位数は大量。
そのときの出物が不確定なこと、タイミングによって入荷が滞っている品種もあります。
今のところ、デルモロッコやジャンボカラマタなどは時期未定です。
20110512 009-1.jpg

このハウス全てが養生中のオリーブでいっぱいです。
ハウス内では定時的に水を自動噴霧しており、鉢上げのダメージを軽減し、枝葉の状態を維持しています。
20110512 017-1.jpg

表にもたくさんのオリーブ達がスタンバイしています。
これは何だろう、と順に見ていくのは楽しかった[わーい(嬉しい顔)]
20110512 026-1.jpg

こちらは10号鉢の大物です。
ワサワサと自然樹形で繁っており、スペースに余裕をもって支持バーに固定されています。
なかなかに立派です。
20110512 025-1.jpg

輸入した苗木を畑に植えて育成しています。
この畑地はもともと水田であったところが多く、ここにあの粘土状の鉢土の由来があります。
いわゆる田土というものです。
20110512 001-1.jpg

育成畑は、10ヘクタールを超えるそうです。
じつに数万本のオリーブが植えられています。
20110512 004-1.jpg

今回は、少し深いお話しをさせてもらいました。
オリーブ好きとして、多数購入した者として、前向きな本音を聞いて頂きました。
①購入時の枝張り・姿は充実しているが、しばらくすると状態が下降してゆき、低調が継続するか枯れるものがある。
②赤茶色のプラスチック鉢は、苗木サイズに比べて径が小さく、浅根のオリーブにとっては鉢上げ時に根の大半を失う。
③鉢に入っている土は粘土質であり、鉢から抜く際に固まっていて割れやすく、さらに根を失うことになる。
④鉢と株を固定している針金は、購入した一般素人が抜く際にさらに根を傷め、根鉢を割ってしまうこともある。
⑤これだけの多品種を出荷している生産者は他に無く、大きな特色でありアドバンテージであるのに、品質の点で大きなマイナス印象が定着してしまっている。 例の・・・あの茶プラの・・・
⑥一般素人が購入後に何の心配もなく、オリーブは丈夫であるという通念の通りに成長してくれれば、生産者としての評価は大きく向上し、多品種販売という独自性を十分に生かせる。
⑦そして、購入する私達ユーザーも、安心して楽しめる。

鶴亀さんは、業務形態として業者・問屋への販売のみであり、一般ユーザーへの小売はしていません。
ですから、エンドユーザーの意見・感想・希望を聞いたことがなく、稀に枯れて戻ってくる物があっても、生き物商売であるがゆえの起こりうる範囲内のことと考えていたそうです。
私の話しにはとても驚いたそうで、生産者としてぜひ品質改善をしたいと仰られました。

そこで、プロに対して失礼ながらも私の希望を聞いて頂きました。
①土  粘土質の田土を廃止し、真砂土(花崗土)を主体としたものに変えてゆく。
②鉢  赤茶色のプラスチック鉢は廃止する。
     高さに対して径が大きいスリット鉢を採用する。
     サイズを1段もしくは2段上げて、掘り上げるときの根鉢を大きく取り、細根を出来る限り温存
     する。
③木片  入れない。
④針金  使用しない。
⑤養生  期間を延長する。
なんといっても①でしょう。
畑の土を入れ換えるわけですから、大変な費用と手間、時間も要します。
生産者にとっては、とても大きな負担となるものでしょう。
ですが、岡田さんは、
「作り手として、お客さんに満足してもらう苗木を作ることが第一ですから、これを機会に変えてゆきます。」
これは嬉しいお返事です。 準備を始めたいとのことでした。

一番出荷数が多いであろう6号鉢と、スリット8号(CSM-240)を並べて。
高さはほぼ同じですが、内径は150mmに対して215mmであり、6号サイズとしていた苗木にはこのくらいは欲しいものです。
ただ、重量・スペースが増すことによる運搬コスト増など、バランスを考えていかねばならないことも多いでしょう。
20110527 002-1.jpg

生き物であり育てるものですから、すぐに出荷品が変わるものではありません。
状況は、またブログ記事でお知らせできると思います。
ですが、生まれ変わった鶴亀オリーブに出会えるのもそう遠くないでしょう。
一人のオリーブ好きとして、とても楽しみなことです。
nice!(0)  コメント(11)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 11

タカマホフ

初めまして。いつも楽しく拝見させていただいております。

鶴亀園さんの商品はラインナップが本当に魅力ですよね。
一方、根の状態の悪さから良い評判を聞かないのも事実。私もその評判から、購入を見送った者の一人です。
なぜだろう?と不思議に思っていました。
生産者さんはオリーブが好きで、更に研究熱心であろうことが想像できるのに、なぜ・・・?と。
今回のolishibaさんとの対談を契機として商品の品質が改善されていけば、生産者・消費者双方にとって非常に有益なことです。
きっと、多くのオリーブファンが感謝していることと思います。
by タカマホフ (2011-06-02 21:38) 

ネコディラン

はじめまして。
オリーブ初心者ですが、いつも楽しく勉強させて頂いております。

謎に包まれていた鶴亀園様の記事、大変興味深く読ませて頂きました。オリーブファンにとって革命的なレポートだと、深く感銘を受けました。
個人的にも、土壌改良とスリット鉢の採用、是非とも現実化して欲しいと思います。

今後も楽しみにさせて頂きます。ありがとうございました。
by ネコディラン (2011-06-03 13:04) 

地中海の風

ご無沙汰しております。
我が家のオリーブは開花したものの、ここ最近の雨にたたられ、うまく受粉できたかどうか心配なところです。
それにしても鶴亀園レポート。正直驚かせられました。そもそも茶プラの生産者さん自体初めて知りました。
以前、私も書かさせていただいたとおり、鶴亀園のオリーブは多品種であ
るところは魅力なのに、その根の状態の悪さから非常に勿体ないと思っておりましたから、olishibaさんのご進言はまったく以て同感というところです。生産者さんもなかなか真摯な方とお見受けしますので、エンドユーザーの声を取り入れていただければ理想的なビジネスも可能かと。。。今後の商品の流通が楽しみです。。(一方で再生させる楽しみが無くなってしまうと思うと複雑な感じもしますが。。。笑)
どなたか申してましたが、本当にこれはオリーブファンにとって革命的なことです。思わずコメントを書かずにいられませんでした。
by 地中海の風 (2011-06-05 21:36) 

olishiba

タカマホフさん、どうぞよろしく。
そうですか。 購入を見送ったことがありますか。
ホームセンターなどでも悲しい姿のものを見かけますね。
気持ちにおいてもビジネスにおいても、とにかく残念なのだ、という気持ちは岡田氏に理解してもらえたと思います。
定着したマイナスイメージを払拭するのは大変なことですが、ぜひ頑張って頂きたいものですね。
by olishiba (2011-06-05 23:38) 

olishiba

ネコディランさん、はじめまして。
謎ですか。 そうですね。 最初に訪問したときなどはたしかに暗中模索でした。
先方にとっては迷惑なことながら、まぁ、楽しい探し物でした。

鉢も土も一気にドンとはいかないですが、徐々に着手されてゆくでしょう。
長い目で見てくださいね。
by olishiba (2011-06-06 00:30) 

olishiba

地中海の風さん、こんばんは。
こちらのオリーブたちは開花が早いので、梅雨本番前に結実してくれることが多かったのですが、今年は見事にやられました。
ジャンボカラマタなど、ほぼ全滅だと思います。
裏年と考えましょうかね・・・・・

問屋・市場等のシステムがありますから、オリーブ苗木の生産者などはエンドユーザーから見えないのが普通ですね。
問題なく成長する苗木であれば、私も突き詰めることは無かったでしょう。
結果として、オリーブファンの正直な思いを伝えられて良かったと思っています。
うまく進んでほしいものです。

再生させる楽しみですか。 これはマニアックですね。
解りますよ。
by olishiba (2011-06-06 01:39) 

静岡の花屋

こんにちは、はじめてコメントさせていただきます。
『鶴亀園 オリーブ』で検索してこちらにたどり着きました。

私どもでは、切り花と観葉植物の取り扱いをしているのですが
先日こちらの鶴亀園さんのオリーブを購入したところ
(実際には、市場に注文して届いたものが鶴亀園さんのものでした)
明らかに水を吸わず立ち枯れて行くものがあり…
鉢から抜いてみれば、粘土・針金・坊主のような根、と
相変わらずの三拍子でした。

生産者がなぜこのようなことを?と疑問だったのですが
こちらのブログで謎が解けました!

今後、こちらからも市場を通じて
改善の要求を入れていくように致します。

生産者さんのレポートは、小売店からしても大変ありがたいものです。
感激のあまり、コメントせずにはいられませんでした。

今後とも、参考にさせていただきます。
by 静岡の花屋 (2013-08-11 16:42) 

olishiba

静岡の花屋さん、
ありがとうございます。
そう言って頂けると嬉しいですね。

畑の田土とあの鉢の問題は改善できていないようですね。
現状で植わっている多くの畑の土を入れ替えるのは現実的にはかなり厳しいことだと思います。
苗木の販売ルートは変わらず市場のようですから、卸している相手との事情で鉢径を変えられないこともあるでしょう。
鉢入れの際に足している土は真砂をメインとしたものに変わっているはずです。
しかし、根鉢土は畑の田土のままですから足した土との一体化ができず、不安定で鉢抜けを防ぐためにも針金固定はせざるを得ないようです。
ただ、以前は粘土で埋めていた針金をあえて土上に出して、切って引き抜き易くしているはずです。
根鉢が田土のままである以上、鉢径を大きくして根を温存することが最善なのですが、できていないことは残念です。

最近はホームページやフェイスブックなど、オープンに事業展開されているようですから、エンドユーザーの声は吸収できていけると期待したいものです。
販売店方々からの要望が卸商まで強く届けば、改善への力になるかも、よろしくお願いいたします。
by olishiba (2013-08-14 13:56) 

かん

初めまして。
今日近所のホームセンターで鶴亀園さんのオリーブを購入しました。
育て方を検索しているうちにこちらにたどり着きました。
とにかく買って来てすぐにこのブログにたどりつけてよかったです。
すぐに理想的な鉢を手に入れまして、オリーブに適した土を購入して、近所の樹医に手伝ってもらいハリガネを除去して植え替えました。
この記事は2011年に書かれているのですね。
現在2016年ですが、あまり変わっていない様ですね。
by かん (2016-07-03 14:25) 

olishiba

かんさん、ようこそです。
昔に比べれば粘土質の土の割合は減っていて、針金の捻りも土面に見えていてカットし易くなっていたかと思います。
旧来の呼び名であった「茶プラ」のポットも変わっていたような・・・
今は苗木の作り手も増えて、良い苗を入手しやすくなっているかと。
成長を祈っております。
プロの方に見てもらっているとは、心強いですね。
by olishiba (2016-07-05 00:59) 

㈱ラウンドスケープグリーン 阪上良雄

いつもお世話になっております。
西日本花卉+泉州花卉よりの仕入で、
ガーデニングshopをやっております。
是非に 農園 バージンオイル生産場を見に行きたいです
よろしくお願い申し上げます。
by ㈱ラウンドスケープグリーン 阪上良雄 (2017-02-11 19:18) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この記事のトラックバックURL:

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。